いつも教室員や学生に念仏のように繰り返し言っているのは、「日本で一番」などというつまらない、小さな夢を持つのではなく、どんな些細なことでも良いので「世界一を目指す」ような、より大きな目標を持とうと言うことです。テニスの錦織選手、ゴルフの松山選手、体操の内村選手などの活躍は、「世界への挑戦」として感動の対象になります。
言うは易く行うは難しで、教授18年目の62歳の私にとって、高い目標を掲げ、達成し続けることはそう簡単なことではありませんでした。
しかしついに今年1月、単著の英語皮膚科教科書、「Shimizu’s Dermatology」を世界最大の医学雑誌社、Wiley-Blackwellから発刊することができました。本書は私の長年の臨床、教育、研究の経験と成果に基づき、教室運営に忙殺される中、7年間という長期にわたり、毎日粘着に書きあげた自信作です。
2005年初版の、私の単著の日本語皮膚科教科書、「あたらしい皮膚科学」は、嬉しいことに現在まで、たくさんの皮膚科医が皮膚科学を学ぶための1冊として愛読してくださり、バイブルと称されているそうです。
私の夢は、北大皮膚科の更なる飛躍であることはもちろんのこと、今後「Shimizu’s Dermatology」が世界の皮膚科学に同様の大きなインパクトをもたらして欲しいと願っています。そして次の目標は、「あたらしい皮膚科学:第3版」の来年度の発刊で、現在最終調整中です。
目標に近づくため、今年も一歩一歩進み続けます。